道具としての日用品

 
小間物・雑貨・生活雑貨・荒物・日用道具・小道具…。言い回しはさまざまですが、いずれも日常的に使う身の回りのモノを指す言葉です。
 
意味やニュアンスが微妙に異なっているのがややこしいところ。母国語であっても知っているようで知らない言葉が意外と多く、奥深いものだなぁと興味が尽きません。
 
今回は初めての投稿となりますので、アマナイの取り扱いジャンルについて書き起こしたいと思います。
  
巷にあるお店というのは、本屋・花屋・スキー用具店・仏具店・文具店など、「〇〇屋」「〇〇店」という言い方に変えれば取り扱い商品を大まかに想像することができます。(もちろん細かい違いは各ジャンルごとに存在すると思いますがここでは割愛します)
 
ところが予定する取り扱い商品を並べた時に何屋と称したら伝わり易いのかが分からず、計画段階で長いあいだ思い悩んでいました。
 
知っている言葉では「道具店」や「日用品店」がイメージが近かったのですが、取扱商品を誰かに説明するときにそう伝えても、イマイチ伝わりきらないことが多々ありました。
 
「道具店」と言えば、大工道具といった〈工具〉を連想させホームセンターのような印象を与えてしまうか、もしくは「何の道具?」と質問をされてしまい説明になっていないという印象でした。
 
一方「日用品店」は、一般的に使われる言い方なので語感はよいですが、洗剤・トイレットペーパーなどの日常的な〈消耗品〉も含まれてしまいます。スーパーやドラッグストアの一画といった、提案したいものとは違うものを連想させてしまうようでした。
 
普遍的でフラットな目で見れるような言葉はないものか。他にも色々と候補を挙げて検討した結果、「道具としての日用品」という二つの言葉を掛け合わせたものに落ち着きました。
 
何かを作り出すとき、あるいは行うときに、人の動きを補助したりはかどらせてくれるのが道具です。机の上にあるペンやノート、出かける時に使うバッグや靴など、身の回りにある「日用品」を長く使い込んでいける「道具」としてご提案する “道具としての日用品” という視点からさまざまなモノをご紹介していきたいと思っています。