透明感のある美しいグラス。どっしりと安定感のある「ステム」が特徴です。
名前の「ステム」はカップの下の持ち手部分のこと。ワイングラスに代表されるような華奢なものに比べるとかなり太く、むしろゴブレットと呼んだようがしっくりくるかもしれません。ステムを太くすることで重心が低くなり、使うときの安定感を生み出します。
デザインの原型とされるのは、18世紀から19世紀にかけてのイギリスの品。産業革命期に生産されたグラスは、それまで手工業で作られていたガラス製品ならではの個性と、工業製品らしいタフさを併せ持っていました。それを基に猿山修氏が意匠を手掛け、現代に蘇らせた品です。
職人による「宙吹き」という手法で作られているため、ひとつひとつ微妙に形や表情が異なります。澄んでいながらも独特なガラスの質量を感じるのは、原材料とその配合にまでこだわっているからです。
胴の部分を透かしてみると波のような筋目が見えます。これは「はし跡」と呼ばれるもので、ガラスを成形する際に使うトングのような道具が生み出す痕跡。水紋のような揺らぎは、まるで水そのものをかたどっているようです。
ワインやジュースなどの飲み物はもちろんのこと、アイスやヨーグルトなどにも使える日常使いに最適な逸品です。
手仕事のため寸法・重さには個体差があります。気泡が混入しているものもありますが、個性と捉えお使いください。
寸法 口径83 × 高さ90mm
容量 250ml
重さ 240g
素材 ガラス
意匠 猿山修
製造 晴耕社ガラス工房
東屋
東屋は古きよき日本の「もの」を現代の生活でも使いやすいように見直し 新しい一面を提案し続けています。職人の技術を活かした製品は、使い手のことが考えられながらも一貫した美意識が感じられます。