GOBU | 五分 展示会

2025年9月20日(土)~28日(日)、馬革ブランド「GOBU | 五分」による展示販売会をamanaiにて開催します。

「GOBU | 五分」は青森県五戸町より発信する馬革のブランド。五戸(ごのへ)は古くから馬の町として栄え、人と馬とが支えあって暮らしてきました。時代が流れるとともに馬に乗る人は減りましたが、馬肉や桜鍋は町の名物として親しまれています。

 

 

「将来的に馬に乗る人が増えたらいいが、今は種を残すために食べて繋ぐしかない。」

現代では交通・運搬の機械化により馬に乗る人は少なくなりました。統計上、最も飼育数の多かった1940年代の170万頭から現在は7万頭にまで激減しています。日本の野生馬はすでに絶滅しているため、人が関わらないと馬は次の世代に残らないとも言われています。五戸町で馬肉店を営む牧場では、馬を次の世代へ繋げていくため、なるべく多くの馬種を育てているそうです。「馬の町」と呼ばれてきた五戸町でさえ、今では乗馬と馬肉料理などの郷土体験だけが、馬に関わる主な産業というのが現状なのです。

 

 

一方、日本では馬の皮はレザーとしては活用されず、そのほとんどが粉砕廃棄されてきました。牛と豚に目を向けても、日本の家畜から得られる皮は頭数が少なく、また品質や歩留まりの問題から塩蔵されて輸出される割合が高いそうです。つまり国内で得られる原皮だけでは、日本の革製品の需要をまかなえていないのが実情です。海外では日本よりレザー製品のノウハウが蓄積されているため、原皮の品質管理が安定しているそうです。「国産レザー」を謳う革も、そのほとんどが輸入の原皮を使っています。

 

 

五戸町出身のデザイナー・岩井巽氏は、人と馬との良い関係を見出すブランドとして「GOBU | 五分」を立ち上げました。馬肉店などから譲り受けた皮を国内のタンナーで鞣し、馬革のプロダクトに仕上げる一連のプロジェクトです。

時代の変化により人が馬に日常的に乗らなくなってから、馬は寿命まで生きられずに食肉用として屠殺されるようになりました。それならば、せめて革として再生して、人の手でもう一度「育って」ほしい。人と馬とが「五分五分=お互い様」の関係で生きてきた文化をリスペクトし、未来に五分の精神を残す方法を模索していく。そんな願いから、永く使える馬革のプロダクトを手がけているそうです。

五分のストーリー

 

今回の展示会では、五分のアイコンであるショルダーバッグとトートバッグが揃います。「白なめし」という技法で生まれ変わった馬革は、その名の表すとおり自然な白に仕上がります。薬品を使わずに川とそこに棲むバクテリア、塩、菜種油のみでなめしを完結させる、日本で古くから伝わる技法です。まるで色付けされたかのような綺麗な白ですが、これが自然な馬革の色であり、その後に自然な染料で色を差していくそうです。

 

 

ショルダーバッグは、軽くしなやかな馬革を裏地にまで贅沢にあしらい、ホックを対違いに掛けることで巾着バッグのような形にもなる優れもの。ベルトも馬革で肩へのあたりが優しく、また結ぶことで金具を使わずに長さを調節できるようになっています。お財布やスマホ、イヤホンなどの小物に合う小さめのショルダーバッグです。総革ですが160gととても軽く、気軽にお使いいただけます。

 

 

今のところまだ製品の生産が安定しないため、基本的にはご予約で受注を承ります。一部、即売ができる財布などの革小物も販売します。五分のストーリーや生産背景などを感じ取れる展示もご用意する予定です。純国産の希少な馬革製品と合わせ、どうぞこの機会にご覧ください。皆様のお越しを心よりお待ちしています。

 

GOBU | 五分 展示会

場所:amanai 神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-1-2
日程:2025.9.20(土)__28(日) 水・木店休日
時間:12:00 - 17:00 
代表・岩井氏の在店日はインスタグラムでお知らせいたします

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